田舎社会での正しい人付き合い
充実した田舎でのスローライフのために
田舎へ移住し生活していくにあたって、事前の資金計画や
移住先の選定も非常に重要ですが、それ以上に重要なのが
田舎の地域住民との付き合い方です。
田舎は様々な点で都会と異なりますが、もっとも大きな
違いはそこに住む人々や土地の風習・慣習です。
充実したスローライフを田舎で送るためには、田舎社会を
知り、「郷に入れば郷に従え」の精神で生活をしていくことが
大きなポイントとなります。
とはいえ、移住先の地域の慣習などが記された教科書が
あるわけではありません。
そこで必要なのが田舎の地元住民との交流です。
田舎社会を知り、その土地の慣習に従って生活するためには
移住先の地域住民との付き合い方が非常に重要となるのです。
田舎社会を知る
田舎社会の特徴の一つとして挙げられるのが
「農業という同じ職業を持った集団である」ということです。
現在は専業農家という家庭はほとんどなくなり、会社勤めを
している農家がほとんどですが、それでも農業を続けているところが
ほとんどです。
そのため、自分は農家であるという意識は皆が多少なりとも
持っており、洪水などの災害のときや不幸が起こったときには
お互いに助け合うという生活共同体としての側面を残した家庭が
多いのが特徴です。
また、田舎の農村では親戚関係の家庭が非常に多いというのも
特徴の一つです。
田舎で苗字が同じ家庭は祖先をたどっていけばたいがいは
親戚関係にあり、近い遠いに限らず深い交流を持っていることが
多いです。
そのため、田舎の人間関係は都会のものとくらべはるかに
深いものとなっているのが特徴といえるでしょう。
田舎での共同作業
田舎社会では様々な共同作業があります。
例としては公共の場の草刈りや神社・寺の清掃作業、
河川清掃、回覧板を使った連絡事項の伝達、冠婚葬祭の
手伝いなどが挙げられます。
これらの共同作業はその地域の慣習に根ざしたもので、
「自分は移住者だから」「私はお寺の檀家ではないから」などと
面倒なことを避けていると地元住民たちから白い目で見られること
も十分考えられます。
また、田舎には自治会や町内会のほか、老人会、婦人会など
様々な会が設けられている場合があり、それらへの参加も地域に
よっては義務付けられているような場合があります。
田舎での共同作業や会への参加は田舎社会で円滑な
人間関係を築くために不可欠なことですので、これらの交流が
煩わしい・やっていけないとお考えの方は田舎暮らしをあきらめた
ほうがいいかもしれません。
過剰な自我は禁物
田舎社会は基本的には平等社会です。
作物が必要以上に収穫できれば近隣の方にタダで配ったり、
農作業用に必要な器具、機械の貸し借りも頻繁に行われています。
また、土地に関しても都会人が持つ私有地という概念は
あまりなく、必要があれば他人の農地なども通りますし、
「玄関が閉まっていたので」といって裏口から自宅を訪ねる
人も当たり前のようにいます。
そういった社会の中に過剰な自我は禁物です。
頂き物が不要なものだからといって断ったり、自分が
購入した土地だからといって「私有地につき立ち入り禁止」
といった看板を立てて他の人が自分の土地へ入るのを締め出したり
していては地元住民との確執を生みかねません。
田舎社会では共同生活のような側面もありますので過剰な
独占意識や自我は田舎暮らしの障害となりかねませんので
注意が必要です。